harmony

気弱な人が気弱なまま生き抜くことのできる社会を実現するために、小説を書くさとり世代のブログ

買い物症候群を発症し、中国武術で治そうとした3年間 ① 〜してはいけないことをしてしまう人びと〜

 

目次

① ~してはいけないことをしてしまう人びと~

② ~したくないけれども、しなくてはならない?~

③ ~できない自分を、できる自分にしようとする~

④ ~「やりたくないけれども、やらなければ!」の地獄~

⑤ ~殴らないし、蹴らない武術『韓氏意拳』~

⑥ ~韓氏意拳の体感覚~

⑦ ~韓氏意拳の副産物~

最終章 ~欲望への粘り強さ~

 

 

 

我慢すべきことを、どうしても我慢できない人たち

 目の前にお酒があると、たまらず飲んでしまうアルコール依存症の人がいる。

 その人は、お酒の飲みすぎで肝臓をこわしながらも、なぜアルコールに手を伸ばしつづけるのだろう。

 

 お酒が好きだから飲むのかもしれない。しかし話を聞いてみると、意外とお酒自体は何リットルも飲むほど好きではないとわかるかもしれない。

 

 また、先生や親からとがめられるのを聞かず、校則を破りつづけ、不良行為をつづける若者がいる。

 なぜその人は、ケンカで体を傷つけ、年上の人から叱られて心を傷つけながら、反抗をやめないのか。

 

 殴りあうことが好きだからケンカをするのかもしれない。だが、話を聞いてみると、ケンカや喫煙はポーズで行っているだけで、その人の心にあるのは他のことかもしれない。

 

 

 このように、我慢すべきことが、我慢できない人がいる。

 ギャンブルが我慢できない人、食事が我慢できない人、色恋が我慢できない人・・・さまざまいる。彼ら彼女たちは、我慢ができないために借金を重ねたり、生活習慣病に苦しめられたり、誰かから蔑まれたり、虐げられたりしている人もいる。

 

 なぜ、自分を傷つけ、身を崩してしまうことがわかっているのにもかかわらず、我慢ができないのだろう。

 彼ら彼女たちには、周りの多くの人が見て思うように、欲望に打ち勝つ「克己心」なるものが足りないのだろうか。

 

 ぼくは、そんな彼ら彼女たちが、我慢をすると誓う場面を何度か見たことがある。

 思いつめた表情。眉に力が入り、目に真剣な光が宿っている。頑固な意志がにじみ出たあの表情に、嘘はなかったはずだ。

 だがいつしか、同じことをくりかえしてしまう人がいる。ふだんの生活を見ても、真面目に人生を生きていることは疑いない。しかし、我慢すべきときに、どうしても我慢せず、流されてしまう・・・。

 

 ぼくは思わず疑問を抱いてしまった。

 

 彼ら彼女たちに足りないのは、本当に克己心だろうか。

 原因は、べつの何かにあるのではないだろうか。

 

 この原因を考えた結果、理解したのは、この『原因』はどうやら文字にできるものではないらしいことだった。

 無理やり文字で表そうとすると、ぼくらは大切な何かを損なってしまうだろう。

 

 そのために、これからぼくの話をさせていただきたい。

 これから、ぼくの体験を話すことを通じて、ぼくの言わんとする『原因』がなんであるかを、何となく表現していく。

 

 これは、明確な概念として伝えるのではなく、何となくの形であなたに伝えることが大事だと考えてのことだ。

 ぼんやりとしたこの感覚を、あなたと共有できれば幸いだ。

 

 それでは、始めさせていただく。

 これは、ぼくのファッションに関する話だ。

 昔、ぼくは服に全く興味がなかった。しかし、ある理由で服に目覚めたぼくは、自分に似合う服装を求めて服屋に顔を出しまくり、完全に買い物中毒になってしまった。

 

 なんとなく予感されたかもしれないが、そう・・・。

 この話は、笑い話である。

 

 

 

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