無印良品の理想、『素手時然』
既に世の中にあり、人々のより良い「生」と「くらし」への思いを伝える約150の文章と、約100点の図版をあつめた書籍『素手時然』は、言葉と写真によるイメージの触発と連繋によって、読者の想像力の飛躍を誘うべく編集されています。
読む人に、日々の生活に溢れている『当たり前の一瞬』を見つめなおし、問いなおすきっかけを与えて、より、丁寧な佇まいで生活できるよう導いてくれる本です。
そこに、読む人へ何かを強制するような言葉はありません。
詰まっているのは、シンプルな言葉ばかり。
それと、どこか心に引っかかる写真を組み合わせて、読めば読むほど、何だか、素朴な感慨が心に残ります。
無印良品の理念を表している本……ではありますが、いわゆる企業本の枠を超えている、普遍的な内容です。
ぼくは生活の指標の一つとして、この本をいつも枕元に置いています。
ふとしたときに、この本をおもむろに手に取って、何も考えずにページをめくります。
そこに、たまたま載っていた言葉や写真をながめてみることが、日々の楽しみです。
この本を買うことで、すぐにあなたの生活が変わる……………というわけではないと思いますが、一年後、二年後に、何かが動き出すのではないでしょうか?