BUMP OF CHICKENは、リスナーに、生きる力を、呼び起こし過ぎてしまうのだ……………。
BUMP OF CHICKENは、 "今のまま" 、リスナーが、そのまま生きるための燃料を、補給してしまうのだった……………。
たとえば、もし、リスナーが虚勢を張っていたとしても、その虚勢のせいで、そのリスナーが、BUMP OF CHICKENの濃く深く力強い楽曲群を定期的に聴かなければ、生き延びられない状態となっていたとして、それは、つまるところ、BUMP OF CHICKENを聴くことができたら、そのリスナーは、自らを生きづらくさせている虚勢を手放さないまま、生きることができるのだった……………。
BUMP OF CHICKENほどの、一見、隙が見えないほどに、一曲一曲が完成されたアーティストの作品にも、そのような弱点が、あったのだった…………………。
もちろん、恨むべきは、BUMP OF CHICKENではない。
BUMP OF CHICKENの楽曲群が施してくれる "救い" によって、自らの弱さを、覆いつくして見えなくさせてしまった、その人自身の処世術を見直す必要がある。
それほどまで、見ることができなかった "弱さ" なのだから、それを真っ向から見つめて生きようとすれば、そうとう、生活サイクルが破壊されてしまうかもしれない。
一刻も早く、死にたいと願う瞬間が、出てくるかもしれない。
そんなときに、BUMP OF CHICKENは、再び、力になってくれるだろう。
そうして、リスナーは改めて、BUMP OF CHICKENがどれだけ裾野の広いメッセージを込めて音楽を音源に込めていたのかを、思い知ることができるだろう。
そうだ。
BUMP OF CHICKENの楽曲の強度は、こんなものでは済まなかったのだった……………。