☆即興ストーリー 荒野のおおかみ

荒野のおおかみは走った、なぜ? 記憶を、取り戻すためだったのか? いや、荒野のおおかみは、走った、なぜ? それは、森へと急がないで、荒野へと走り出すため?

 

荒野のおおかみは毛づくろいをした。なかなか、本題へは入らなかった。

 

「一体、何をしているんだよ?」

「記憶を、取り戻そうと、しているのさ」

「記憶を、取り戻そうとする新たな試みに代表される行為が、そのような、あなたの毛をあなた自身の体で撫でまわすかのような、気味の悪い行為なのね? 知らなかったわ! 死ねばいいんだよお前なんて!」

 

荒野のおおかみは、野原を駆け巡っていった。

 

荒野のおおかみは、もうすぐ、ここが、雪原へと変化するであろうことを、察知してはいたがそれはそれとして彼はチベットを目指していたからどうしようもなかったのだった。沢山のヤクたちが、エベレスト山を登頂するための人々の荷物を運ぶ行為に加担していったから、荒野のおおかみには、既に、出る幕がなかったのだった。さっきから、何を言っているんだろう? これは、果たして、物語へと変わるのだろうか? 物語は記憶へと変化していって、荒野のおおかみは、ヘルマン=ヘッセへと、成り代わっていった。

 

「君は、もう少し、物事を深く考えなければならないよ」ヘッセは、親愛深い口調で、しかし、彼の瞳にはいつものように誰かを厳しくジャッジするかのような、荒野のおおかみのような眼があったから、荒野のおおかみは、へつらいしてしまった。

 

「君は、あまり、無理をしてはならない。しかしそれは、 ”無理をしてはならない” という行為を、実行するための忠言ではないことだけは、君は、しっかりと、知っておかなければならないから、君は、もう少し、三者三様の世界を思い知らなければならないし、君は、もう少し、瞑想へ励め。君は、もう少し、物事を知らなければならないし、それは、頭で考えるということとは全くもって似て非なる行為でしかなくって、ガラス玉演戯によって導き出された答えはただの形にはならないことでしかなかったから、君は、今までよりも本気で、今までよりも永く生きなければならないんだよ?」

 

ガラス玉演戯を開始して、荒野のおおかみは、荒れ地の魔女に出会ったが、ガラス玉演戯で撃退した。ガラス玉演戯とは、ただの名ばかりであって、少なくとも彼は(荒野のおおかみは)ガラス玉演戯が一体何であるかがさっぱり訳がわかっていなかったが、荒れ地の魔女は、ビートルズのオリジナルの『ノルウェイの森』をLPで持っていたから、ガラス玉演戯で撃退した。ガラス玉演戯を、そのような、物騒な方便として使ってはならない! ヘルマン=ヘッセの声が聞こえたが、無視をした。ガラス玉演戯によって人々は栄え、ガラス玉演戯によって撃退された。ガラス玉演戯によって人々は懲らしめられてしまったが、つい先ほど、ガラス玉演戯によって、人々が死んでしまったが生き返った『ぶっ生き返す』みたいな行為となってしまったのだった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

 

スランプだ。スランプと、なってしまった。スランプによって、おおかみは、スタンプを押されてしまった。荒野のおおかみはチベットへ到着してしまった。現地の人たちと揃いに揃って、ガラス玉演戯を開始した。ガラス玉演戯は大いに栄えて、盛り上がったから、現地の人たちはガラス玉演戯に蹂躙してしまったが代わりと言っては何なんだけど・・・・・・・・・・・・・・・・「蹂躙されたことで目覚めてしまって、何かがあったんだよ?」

 

 

 

 

 

疲れた。