東理紗さんに関するひとりごと

東理紗さんにはいつも「今日はとっても楽しかった。明日は、もっと楽しくなるだろうな」と思って生きてて欲しい。
もし僕が神だったら、こんなに、頑張ってる人のことを、今よりも幸福にさせないわけがない。

 

しかし、僕はただの人である。 
また、東さんとは特に知り合いというわけでもなく、要するに、完全に赤の他人である。

 

2019年9月20日のライブがとても印象に残っている。

 

新宿ReNYで行われた投げ銭アカペラライブ『東理紗~伝説から神話へ~』において、初めて、生で東さんを見た。

 

前から、動画では東さんを何度も見てきた。
2019年の5月頃に行われたという、高円寺の路上ライブの様子をYouTubeで何度も何度も見返した。

 

そのときはドスの利いた歌声が特徴の、存在感のあるパフォーマンスだった。

 

しかし、同年9月に新宿で行われたライブ『東理紗〜伝説から神話へ〜』では、東さんは、僕らにまた違う側面を見せてくれた。

 

男女構わず前へと引っ張って進んでいくような強さを魅せていた高円寺のときとは違って、むしろ、たぶん、闘っていくためにそれまでは被っていたであろう、硬い殻を、取り去っていた姿だった。

 

また、こんなにもか弱い女の子だったのかと間近で見ると驚いた。
ステージの上や、会場を所狭しと走り回っていた、その、はだしの足や、ホウキをギター代わりにかき鳴らして爪が割れてしまった手が、赤ちゃんみたいに小さかった。

 

しかし、僕を含めて、これまで、東さんと自分の辛い状況を重ね合わせて、どうにか、日々を繋いでいった人は多いだろう。

 

あの日、あの時、その場にいた人にしかわからないひっそりとした感動があったと思う。
新しい巣立ちの時を迎えようとしていた彼女を、誰しもが、暖かく、拍手とともに送り出して、心地よい笑顔で包んでいた。

 

***

 

東さんに強烈な同志の情を覚えている僕らは、自分の人生において「今日はとっても楽しかった。明日は、もっと楽しくなるだろうな」と、思えるような状態を、個人個人で、今、自分自身にできることから少しずつ、創造する必要があるだろう。

 

だってそうしないと、生き永らえていく意味がさっぱりわからないし、その取り組みはそのまま、限界状態の中で『21歳最初の爆裂カミングアウト』のようなブログ記事や、『カチ価値カチ』のような楽曲を産み出して、同じく限界の状態を心の中に宿していた僕たちを、生きる方向へと導いてくれた東さんの幸福度へと、繋がっていくだろうと思う。

 

たしかに、独りでぶつぶつ言ってても始まるわけではないから、自分の力で、自分だけの天国を、手作りしていかなくてはいけない。
僕たちの苦しみの代弁者たる、東さんの、重荷となってはいけない。

 

そう、天国は手作り。
自分ができるところから、始めよう。
創造するのは、夢なんかじゃない、ただの現実だ。
そう、手作りであるがゆえに、果てなんてないんだ。
(カチ価値カチより)

 

だんだん、東さんが中心となって、ある種のムーブメントが起きていくだろう。
それは、個々から少しずつ始まっていく、『復活』の物語だと言えるかもしれない。
そうして、それは、僕らがそれぞれの今、陥っている地獄から逃れようと、本当に微かなことからでも、手や足を少しでも動かしたその瞬間から、間違いなく始まっていけるはずだ。

 

そうしていつしか、こちらが救われてきた東さんや、他にも困っている人々が周りにいると気づいたとき、たとえささやかな何かでも、何らかの形で助けることができるように、ジッと、東さんの歌や、文章や、パフォーマンスを鑑賞しつつ、自分の力が蓄えられていくのを待っていければ………。

 

***

 

9月20日の『東理紗〜伝説から神話へ〜』にて、公演後、チェキ会で、あるファンの方が東さんに、
「生きててくれて、歌を歌ってくれてありがとうございます」
と、直接、言葉にして伝えてくださったらしい。
その言葉を受けたとき、とんでもないくらいの衝撃で、東さんは、目をまん丸くさせてしまったそうな。

 

そのファンの方、僕らの意見の総意を彼女へ直接伝えてくださって、本当に、本当に、ありがとうございました。

 

***

 

自分を客観的に見れて、人を、笑わせることができて、ある種、現実的だけれど、どこか、義侠心がある人たち。
東さんのファンは、そうなるのではないだろうか。
七尾旅人さんのファンに、他人に対して、とても親切な人が多いように。

 

 

 

 

 

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